オブジェクトの継承

プログラミング言語の原則としてよくみられるものに継承があります。 PHP はオブジェクトモデルにおいてこの継承を利用しています。 多くのクラスとオブジェクトとの連携に継承は関係しています。

例えば、クラスを拡張するとき、サブクラスは親クラスから public と、protected のメソッドや、プロパティや定数をすべて引き継ぎます。 (子の)クラスが親のメソッドを上書きしない限り、 親のメソッドの機能が保持されます。

これは、機能を定義して抽象化するのに便利です。 また、同じようなオブジェクトに機能を追加する際に、 共通機能を再実装する必要がなくなります。

メソッドやプロパティ、そして定数の アクセス権 に関するルールは、子クラスで緩めることが可能です。 たとえば、 親クラスで protected なメソッドは 子クラスで public としてマークできます。 しかし、厳しくすることはできません。 つまり、親クラスで public なプロパティを 子クラスで private にすることはできません。

注意:

オートローディングが有効になっていない限り、 クラスの定義は実際に使うより前になければなりません。 別のクラスを継承したクラスの場合は、 そのクラスより前に親クラスが宣言されていなければなりません。 この規則が適用されるのは、別のクラスやインターフェイスを継承したクラスです。

例1 継承の例

<?php

class Foo
{
    public function 
printItem($string)
    {
        echo 
'Foo: ' $string PHP_EOL;
    }
    
    public function 
printPHP()
    {
        echo 
'PHP is great.' PHP_EOL;
    }
}

class 
Bar extends Foo
{
    public function 
printItem($string)
    {
        echo 
'Bar: ' $string PHP_EOL;
    }
}

$foo = new Foo();
$bar = new Bar();
$foo->printItem('baz'); // 出力: 'Foo: baz'
$foo->printPHP();       // 出力: 'PHP is great' 
$bar->printItem('baz'); // 出力: 'Bar: baz'
$bar->printPHP();       // 出力: 'PHP is great'

?>